「インデックスファンドってなんぞや!」
「インデックスファンドとアクティブファンドはどちらがいいの?」
本記事は、こんな悩みをお持ちの人に向けて書いています。
さっそくですが、インデックスファンドという言葉を聞いたことがありますか?
投資信託の1つなのですが、そういわれても何のこっちゃという感じですよね。。
ちなみに、「そもそも投資信託ってなに?」という人は、下記の記事をご覧ください!
本記事では、インデックスファンドとは何か、どんな特長があるのかを解説します!
対となるアクティブファンドにも触れつつ、投資するならどちらがオススメかについてもお話しますね。
この記事を読めば、インデックスファンドとはどういう投資商品なのか、具体的にイメージできるよう解説していきます。
※本記事は調査したうえで執筆していますが、一部個人的見解であることは否めません。
また投資を行う際は、自己責任でお願いいたします。
目次
インデックスファンドとはなに?

それではさっそく「インデックスファンドとは何なのか?」を解説します。
結論からいうと、インデックスファンドとは“特定の指標と同じ値動きをする投資信託”のことです。
※パッシブファンドとも呼ばれます。
ふむ、何のことかよく分かりませんね。。
以下の順番で説明していきます。
- インデックスファンドという音葉
- 特定の指標とは?
インデックスファンドという言葉
まずインデックスファンドという言葉から見ていきましょう。
これはインデックスとファンドという2つの言葉に分けられます。
- インデックス = 指標
- ファンド = 投資信託
なるほど、特定の“指標(インデックス)”と同じ値動きをする“投資信託(ファンド)”だから、インデックスファンドというのか。。
しかし、名前の由来は分かったものの、どういった商品なのかはまだ分かりません。
さらに掘り下げていきましょう。
特定の指標とは?
インデックスファンドにおける特定の指標とは、日経平均株価や米国のS&P500などの“主要な経済指標”を指します。
日経平均株価は日本経済新聞社が選んだ“日本を代表する225社の平均株価”ですし、S&P500は“ニューヨーク証券取引所の代表的な500銘柄の平均株価”です。


そして、投資信託とは“投資信託会社が投資家からお金を集めて、そのお金を色々な株(銘柄)に分散させて運用する”金融商品です。
つまり、インデックスファンドとは、“投資家から集めたお金を主要指標と同じ銘柄に投資する投資信託”ということです。

インデックスファンドは主要な経済指標に合わせるため、経済指標ごとに様々なインデックスファンドがあります。
例であげた日経平均株価やS&P500はもちろん、TOPIX(東証株価指数)やニューヨークダウなど、一口にインデックスファンドといっても種類は様々です。
ですが、いずれにしても『特定の経済指標と同じ銘柄に投資するのがインデックスファンド』と認識していただければ問題ありません。
ここまでが「インデックスファンドとは何なのか?」についての説明でした。
インデックスファンドがどういった金融商品かは分かったものの、商品自体の特長やメリットは依然として分からないままですよね。
そこで次は、インデックスファンドの特長について説明します。
インデックスファンドの特長

さて、ここからはインデックスファンドの特長をお話します。
特定の経済指標と同じ銘柄に投資するのがインデックスファンドと分かりましたが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
下記2つに分けて、インデックスファンドの特長を解説します。
- 分散投資により、リスクを抑えられる
- 手数料が安い
順番に見ていきましょう。
分散投資により、リスクを抑えられる
1つ目の特長は“分散投資により、リスクを抑えられる点”です。
日経平均株価のインデックスファンドであれば、様々な業界から選ばれた225社に分散して投資しますし、S&P500のインデックスファンドであれば500社に分散投資します。
分散投資がなぜ特長としてあげられるのでしょうか?
今回のコロナショックを例に見てみましょう。
コロナショックにより飲食や観光業界は大打撃を受けました。
対してリモートワークの推進により、Zoomのようなリモートワークに必要なツールを扱う会社は大きく売上を伸ばしています。
特定の業界や会社に偏って投資をしていた場合、今回のような不測の自体で大きく株価が下がると、とてつもない損失を被る可能性があります。
しかし、様々な業界に分散投資していれば、売上が下がった業界もあれば上がった業界もあるというように、プラスマイナスの差し引きで損失を抑えられるでしょう。
インデックスファンドはまさに様々な業界にお金を分散投資する商品ですので、不測の事態でも比較的リスクを抑えられるといえます。

1つ注意なのは、分散投資によりリスクは抑えられますが、リスクがないわけではありません。
特定の指標と同じ値動きをしているので、当然日経平均株価が下がればインデックスファンドも同じように下がります。
実際、コロナショックによってインデックスファンドの株価も大きく下がっています。
あくまでも特定の企業や業界に偏って投資するよりかは、リスクを抑えられる点に注意してください。
手数料が安い
2つ目の特長は、手数料が安いことです。
投資信託は主に、インデックスファンドとアクティブファンドという2種類に別れます。
アクティブファンドについては後述しますが、両者を比較した時に圧倒的に手数料が安いのはインデックスファンドなんです。
投資信託商品は、専門家に投資を任せられる代わりに“信託報酬”という手間賃を払わなければなりません。
この信託報酬の金額は、信託報酬率(%)で決まります。
アクティブファンドの信託報酬率は1%超の商品が多いのに対し、インデックスファンドは多くの商品が1%を切っており、下記の記事で紹介した『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の信託報酬率は0.0938%と格安です。
信託報酬率の差は、得られる利益の差に直結します。
その点、インデックスファンドは信託報酬率が低く、利益の残しやすい金融商品といえるでしょう。
ここまでインデックスファンドの特長をお話しました。
分散投資によりリスクを抑えられ、かつ手数料が低く利益を残しやすいのがインデックスファンドです。
ところで、インデックスファンドと対をなすファンドをご存知でしょうか?
そう手数料のところでも述べたアクティブファンドです。
次はアクティブファンドについて解説します。
対となるアクティブファンドとはなに?

ここからはアクティブファンドについて解説していきますね。
結論からいうと、アクティブファンドは“特定の指標を超える投資成果を目指す投資信託商品”です。
インデックスファンドは、日経平均株価など特定の指標と同じ値動きを目指す投資信託と説明しました。
対してアクティブファンドは、投資や運用のプロが独自の調査・基準から銘柄(会社)を選定し、投資を行います。
それにより、日経平均株価やS&P500といった指標よりも、大きな利益を狙うのがアクティブファンドです。
ただし、アクティブファンドは特定の指標を参考にしていないものも多くあります。
そのため、アクティブファンドは“専門家が独自に選んだ銘柄に投資する投資信託”と認識していただければ問題ありません。

アクティブファンドの概要は以上の通りですが、もう少し特長を掘り下げていきましょう。
アクティブファンドの特長は以下の2つです。
- インデックスファンドよりも、大きな利益を得られる可能性がある
- インデックスファンドと比較して手数料が高い
それぞれお話します。
インデックスファンドよりも、大きな利益を得られる可能性がある
1つ目の特長は、“インデックスファンドよりも、大きな利益を得られる可能性がある”点です。
これまでに述べた通りインデックスファンドは、特定の指標と同じ値動きを目指します。
そして、特定の指標は複数社からなる平均値のため、投資成果も同様に平均値に収まります。
それゆえ大きな損失は発生しづらいですが、爆発的な利益も起こりづらいといえるでしょう。
対してアクティブファンドは、プロ独自の調査・基準をもとに銘柄を選んでいます。
プロの読みが当たれば、大きな利益を得られる可能性があります。
これはアクティブファンドの大きな特長の一つといえるでしょう。
インデックスファンドと比較して手数料が高い
2つ目の特長は“手数料が高い”点です。
これはインデックスファンドの説明でも述べた点ですね。
ここでは、なぜアクティブファンドの手数料が高いのかを説明します。
その理由はひとえに“労力がかかっているから”です。
アクティブファンドの銘柄は専門家選んでいるというのは前述の通りですが、その銘柄選定に多大な労力がかかっているんですね。
会社の決算書はもちろん、競合他社や仕入れ先も含めた調査、コンサルティング会社の活用など、様々な手法を用いて投資すべき会社を調査しています。
こうした労力が加味されるため、アクティブファンドの信託報酬率はインデックスファンドよりも高めに設定されているのです。
この点はインデックスファンドよりも、利益を残しにくい商品といえるでしょう。
ここまでアクティブファンドについて解説しました。
ここまで読んでいただくと、「じゃあ、インデックスファンドとアクティブファンドはどちらがいいの?」と思われますよね。
その点を次でお話します。
結局、インデックスとアクティブのどちらがいいの?
ここまでインデックスファンドとアクティブファンド、それぞれの特長をお話しました。
「結局、投資するならどちらがいいの?」と疑問に思いますよね。当然です。
結論として、“インデックスファンドがオススメ”です!
その理由は以下の2つです。
- 手数料が安い
- アクティブファンドの多くはインデックスファンドに負けている
手数料が安い
1つ目の“手数料が安い”は、そのままの意味です。
前述の通り、インデックスファンドはアクティブファンドに比べて圧倒的に手数料が安く、その分利益の残りやすい商品といえます。
こう述べると、「手数料差を上回る利益を出せればいいんじゃないの?」という声が聞こえてきそうです。
実際、アクティブファンドはインデックスファンドより大きな利益を出せる可能性があると述べましたね。
ですが、そう簡単には行かないのが2つ目の理由なんです。
アクティブファンドの多くはインデックスファンドに負けている
そう、“アクティブファンドの多くは、インデックスファンドに負けているんです”。
投資信託の大手格付け会社モーニングスターは2015年の記事にて、投資成果でインデックスファンドを上回ったアクティブファンドはどれくらいあったのか、その勝率を測っています。
結果は、多くのアクティブファンドがインデックスファンドに負けていました。
記事のなかでは、評価期間を1年、3年、5年、10年と分けて計測したと述べています。
しかし、その全ての期間でアクティブファンドの勝率は40%にも満たない結果となりました。
その要因として述べられているのは“コストの高さ”です。
つまりは信託報酬の高さが利益を押し下げる要因となり、インデックスファンドへの敗北を招いたと述べられています。
こうした理由から、僕はどちらかに投資するならばインデックスファンドをオススメします。
もちろんインデックスファンドに勝っているアクティブファンドもありますし、インデックスファンドよりも大きな利益を得られる可能性があるというのは事実です。
ただし、利益の大きさはあくまでも可能性でしかありません。
しかし、コストの低さは確実です。
コストの高いアクティブファンドに投資すれば、その時点でインデックスファンドよりも多くお金を支払っていることになります。
大きな利益を期待するか、確実に経費を減らすか。
その判断は人によるでしょう。
いずれにせよ、各ファンドのメリット・デメリットを鑑みて、何に投資するべきか判断しなければなりません。
まとめ
というわけで、インデックスファンドおよびアクティブファンドについて解説しました。
それぞれに特長はありますし、究極的にはどちらのファンドが良いかは誰にも分かりません。
なぜなら、「過去がこうだったから、未来もこうなる」とはいえないからです。
確かに過去実績では、アクティブファンドよりインデックスファンドの方が勝っているでしょう。
しかし、それは過去の実績でしかなく、将来も同様の結果になるという証明にはなりません。
本記事はあくまでも各ファンドの特長理解を主とし、参考情報として読んでいただければ幸いです。
以上、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。